学習マネジメントで成果を出すために必要なことの二つ目として「何のために勉強をするのか?」を明確にするということがあります。これは、「七つの習慣」における、第二の習慣「終わりを思い描くことから始める」という考え方に該当します。
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お子さんを塾に通わせている保護者の皆さんにお訊きします。皆さんは何のためにお子さんを塾に通わせているのですか?「子供の成績を上げるため」とか「良い学校に入らせるため」と答えるかもしれません。ですが、本当にそうですか?
一番の目的は「自分が安心するため」ではないですか?
お子さんがひどい成績を取ってきた時に叱るのは、「自分を不安にさせたから」ではないですか?または、「見栄」や「子育ての責任から逃れたい」という気持ちが無いと言い切れますか?
お子さんは、何のために塾で勉強しているのでしょうか?その理由は「親を納得させるため」であり、「叱られるのが嫌だから」ではないでしょうか?親は「自分の安心」や「見栄」や「責任逃れ」のために子供を塾に通わせ、子供は「親を納得させるため」に塾に通うという状態になっていませんか?
更に、「勉強しなさい」と言われ続けた子は、勉強がどんどん嫌になります。すると、お子さんは「勉強は嫌だけれど勉強しないと叱られる」という状況に陥ります。この状況に置かれたお子さんが次に考えることは何でしょうか?
それは、「叱られずにサボる方法は無いかな」です。
このように完全に間違った方向を目指している状態のお子さんを毎月何万円も高い月謝を支払って学習塾に行かせても無駄です。教材や講師の質やカリキュラムなどの前に、見直すべきことがあるはずです。これが出来ていなければ、塾に行っても、お金をドブに捨てているのと同じです。
仕事も勉強も何事もそうですが、誰しも最初は純粋な気持ちで始めるものです。しかし、周囲からのプレッシャーによって次第に最初の目的を忘れ、その場を取り繕うことばかり考えるようになりがちです。
だからこそ、本来の目的を見失わないようにする必要があります。古くから言われている言葉を用いるならば、これは初心を忘れないということです。
のび太くんは何故勉強ができないのか
ダメな考え方の例として国民的マンガである「ドラえもん」ののび太くんを例にして話をします。
のび太くんは0点を取ってしまった時に「どうしよう、ママに叱られる」と言います。つまり、のび太くんは「ママに叱られること」が問題だと思っています。そのため、のび太くんは「どうしたらママに叱られずに済むか」しか考えません。つまり、のび太くんの中では、勉強は「親が言うからやること」「親に叱られないためにやること」になってしまっています。
更に、勉強が嫌なので、“叱られずにサボる方法”ばかり考えています。本来、“勉強”は、自分の将来をより良いものにするためにすることのはずです。それなのに、親の機嫌を取ることや叱られずにサボることばかり考えているということは目的がズレているということです。このように、本来の目的を見失ってる状態では、成果が出るはずがありません。
勉強の成果を、上から「賞賛されるレベル」「普通のレベル」「非難されるレベル」の三つに分けた場合、のび太くんのような「親に叱られるのが嫌だから」勉強している子は、どこを目指すでしょうか?
叱られなければ良いのですから、非難されるレベルの少し上辺りを目指すはずです。それに対して、出来杉君のように「自分の将来をより良いものにするため」に勉強している子は、遥か上を目指しています。目指すレベルがここまで違えば、結果は分かり切っています。のび太くんが出木杉くんに勝てない最大の理由はここにあると言えます。
他人基準は続かない
誰かが「勉強しろ」と言うから勉強していたら、お子さんは「どれぐらい勉強すればこの人たちは納得してくれるんだろうか?」とそればかり考えて勉強するようになります。これは「他人の基準」で生きているということです。更に、これが続けば「叱られずにサボる方法」を考え始めるようになります。だから、「○○が言うから勉強する」はダメなのです。
とは言え、お子さんにが、遠い将来のことを常に意識し続けることはなかなか難しいかもしれません。
ですが、親御さんが「自分が安心するため」や「責任逃れ」や「見栄」のために子供に勉強させ、お子さんは、親や教師を納得させたり、叱られずにサボる方法を考えている状況ではダメです。親子の間でもここまで目的がズレてしまっていては、成果は期待できません。
親子で豊かで幸福な将来のためという最終目的を共有し、そのための当面の目標として、成績の向上や志望校への合格を目指すのだということ。そして、そのために毎日欠かさず勉強する習慣を身に付けるのだという意識を明確に持つ必要があります。
この「毎日欠かさず勉強する習慣を身に付ける」ために当塾のサービスを受けている訳ですが、「毎日欠かさず勉強する習慣を身に付ける」ためには、他人基準ではなく、自分基準で勉強をする必要があります。
想像してみて頂きたいのですが、他人が決めた勉強を他人が決めた量だけ、毎日それも何年も欠かさず継続することができるでしょうか?少なくとも私は無理です。絶対に嫌になります。嫌になってしまったら、継続ができなくなるのは目に見えています。自分で決めた勉強を自分が決めた量だけやるという自分基準の勉強でなければ、毎日継続することはできないのです。
そのため、当塾では学習教材の提供も教材の指定もしません。教材を提供しないことを不親切だと考えられる方も多いと思いますが、私は塾側が教材を提供しない方がメリットが大きいと考えています。
<教材を提供"しない"メリット>
- 自分で選んだ教材であるため、自分基準の勉強ができる。
- 「指定された勉強だけすればOK。うまくいかなければ塾のせい」という無責任極まりない最悪の発想を回避できる。
- 小学生の勉強から大人の勉強にも幅広く対応できる。
しかし、お子さんの年齢やレベルに合わせて最適な問題集を購入し続けるのは大変なので、当塾では教材のサブスクサービスを推奨します。例えば、進研ゼミやZ会などであれば、毎月お子さんの年齢合わせた学習教材が送られて来ますので、それらを活用するのが良いでしょう。
では、ここまでのまとめです。
学習マネジメント塾における「第二の習慣」
- 自分の将来をより豊かで幸福なものにすることが最終目的
- 最終目的達成のため毎日欠かさず勉強を継続する
- 他人の基準ではなく、自分の基準で勉強する
上記を「第一の習慣」と併せてお忘れにならないようにお願いいたします。
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