当塾は”学習塾”ではなく、”学習マネジメント塾”です。そのため、指導内容も通常の学習塾とは大きく異なっています。当塾では基本的に数学の定理や英文法などの具体的な知識を直接教えるということはしません。その代わりに、以下のような活動を行います。
- 一週間の学習のマネジメント支援
- 長時間のノルマ制学習支援
ただし、毎週通うのが困難な生徒さんや通うことができても長い時間を確保するのが困難な生徒さんの場合、「1.一週間の学習のマネジメント支援」の方だけで指導を行うことも可能ですので、別途ご相談頂けますようお願い致します。
1.一週間の学習のマネジメント支援
ノルマ制の学習支援によって基礎力をつけた上で、一週間の家庭学習が効率よく行うことができるようなマネジメントの支援を行います。マネジメントは基本的に以下の4つの活動を行います。
- Plan(計画)
- Do(実践)
- Check(評価)
- Action(改善)
Plan(計画)の活動
まず、生徒に一週間分の学習計画を立ててもらいます。おおよその手順は以下の通りですが、1~3は初回および必要に応じて行いますので、毎週必ず行うのは4のみです。
1.最終的な学習目標を明確にする
まず、その生徒の最終的な学習目標が何なのかを明確にするところから始めます。一番分かりやすいのは志望大学ですが、定期テストでの目標点数などでも問題はありません。
2.目標実現に必要な学習量と必要な学習時間を算出する
学習目標を決めたら、目標の高さと現在の生徒の学力を比較した上で必要な総学習量を見積もり、そこから必要な総学習時間を算出します。更に試験までの残り時間から一週間に必要な学習量/学習時間を決めます。
3.学習時間を一週間のどの時間帯から捻出するかを決める
生徒に自分の普段の一週間の時間の使い方を見直してもらい、学習に使うことができる時間帯をどこから捻出するかを決めます。具体的には、まず睡眠、食事、部活動、家の手伝いなど学習に使うことができない時間帯を決め、それら以外でつい無駄に使ってしまっている時間がどれだけあるかを分析し、そこから学習に使う時間を捻出します。
4.捻出した各時間帯において、計画を立てる
学習を行う時間帯を決めたら、各時間帯において何の教科をどれだけ学習するかという具体的な計画を立てます。その際、より効率の良い学習を行うことができるように学習計画の立て方や学習方法を指導します。
【指導内容の例】
・生徒の学力レベルに合わせた参考書や学習方法を紹介する。
・計画は時間(“数学の問題を2時間解く”など)ではなく、ノルマ(“数学の問題集を5ページ解く”など)で記載する。
・朝は眠くなり易いので、計算問題を解いたり英文の音読など脳を活性化する学習を行う。
・記憶は睡眠によって定着するので、暗記系の学習は寝る前に行う。
・インプットだけではなく、アウトプットも意識した学習を行う。
Do(実践)の活動
Plan(計画)は他にもやっている学習塾はありますが、どれだけ良い計画を立てても、実践が伴わなければ意味がありません。そこで、当塾では、サボることが出来ない仕組みを提供します。
当塾では、学習予定時刻になったら、コンサルタントから生徒に”今から学習を始めてください”という連絡を入れます。生徒はそれに対し、”今から始めます”という連絡を入れて学習を開始します。
そして、学習終了予定時間になったら、再度コンサルタントから”学習の報告をして下さい”という連絡を入れるので、生徒は”これだけやりました”という報告を行います。その際、証拠となるノートやプリントの写真と一緒にコンサルタント宛に送付してもらいます。
生徒が連絡を無視した場合
生徒にコンサルタントから連絡を入れても、無視してまともに返さないことも考えられるでしょう。その場合は、学習を実践する上での管理レベルを上げることで対応します。当塾で考える管理レベルとは以下のようなものです。
管理レベル1:生徒側からの報告のみでコンサルタントからは何も連絡をしない。
管理レベル2:学習予定時間にコンサルタントから生徒にメールで連絡する。(←ここからスタート)
管理レベル3:学習予定時間にコンサルタントから生徒と保護者にメールで連絡する。
管理レベル4:学習予定時間にコンサルタントから生徒に電話で連絡する。
管理レベル5:学習予定時間にコンサルタントから保護者に電話で連絡する。
最初は管理レベル2から始め、生徒がきちんと学習を行うことができいれば、管理レベル1に下げることになりますが、出来ていなければ、管理レベルが3,4,5と上がっていくことになります。このようにすることで、サボるということが出来ないような状況を作り出します。
ビジネスにおいても、詳細な報告を頻繁に出すことをルール化することでサボることができないような仕組みを構築し、大きな業績を出している企業は存在しています。人間はついサボってしまうこともありますが、報告というものの頻度や質を上げることによってサボることをできなくし、確実に成果を出すことができる仕組みを作ることは可能です。
Check(評価)とAction(改善)
一週間の学習を行ったら、毎日受け取っていた報告内容に基づき、計画に対し、どれほど学習を実践できたかの達成度を確認し、見える化します。その上で計画通りに進まなかった場合は、その原因を分析し、例えば、以下の様な仕組み化による対策を打ちます。
【仕組み化による対策の例】
問題:漫画やゲームで遊んでしまった
対策:集中を乱すものが無い場所を見つけ、そこで学習を行うようにする。
問題:ついスマートフォンをいじってしまった
対策:スマホ使用時間制限アプリを入れる。
問題:緊張感が保てず、集中力が続かなかった
対策:15~30分に一度の頻度で進捗状況を報告するようにする。
問題:眠気に襲われて集中できなかった。
対策:眠気に襲われる時間帯には、計算問題などの目が覚める学習を行う。または学習の時間帯を見直す。
学習方法の再検討
当塾では、まず塾側で効率的と考えられる学習方法を提示しますが、塾側が常に完璧な学習方法を提示出来る訳ではありません。そこで重要なのは生徒からのフィードバックです。生徒側で、その学習方法を実際に試すことで成果が出るかどうか確認し、思うような成果が出なければ、その学習方法の問題点を改善したり、別の学習方法を試したりします。そうすることで、より効率の良い学習方法を模索することができるのです。
更に、当塾では定期的に生徒全員での学習方法の検討も行います。通常の学習塾では講師が一人ひとりの生徒を指導をしていきますが、そのままでは生徒は受身になりがちであり、生徒が増えるほど講師の負担も増大することになります。そこで、当塾では、生徒自身に効率的な勉強方法の知恵を出し合ってもらい、最も効率的と考えられる勉強法を全体で共有するというやり方を採用します。
「学習塾なのだから講師が素晴らしい学習方法の知恵を持っているべきでは? 」と考えられる保護者の方々も居られるでしょう。もちろん各教科の正しい勉強法について、こちらが調査・検討したものを提供しますが、当塾では、”どれほど優秀であっても、一人の人間が考えつくことには限界がある”と考えています。
ビジネスの世界においては、例えば製品の設計を行う際に、あらゆる故障の可能性を事前検討しますが、どれ程優秀な開発者であっても一人で全ての故障要因を考え付くことは困難です。そのため、開発・製造・品質などの様々な分野の人間を集めて、様々な観点で検討することで、あらゆる故障要因を出し尽くす活動を行います。このやり方の方が優秀な一人の人間の知恵や経験に頼るよりもはるかに成果が出るのです。
それと同じ様に、当塾では実際に勉強をしている生徒たちが「この勉強法は効果があった、これはダメだった」というような知恵を出し合い、その効果確認を繰り返すことで最高に良いものを見つけていきます。
また、このようにすることで単純に講師から言われた勉強法を何となくやり続けるよりも、生徒自身が常に自分が行っている学習方法の効果を意識しながら学習を行うことができ、「もっとこうやったら効率が上がるのでは」と考える機会を持つことができるため、当塾が最も重視している生徒の主体性も同時に養うことができます。
2.長時間のノルマ制学習支援
当塾では、週に1回一定量の問題を全て解ききるまで終わらないというノルマ制での学習支援を行います。
通常の学習塾では、授業を行うところが多いですが、授業という学習形態はどうしても受身になりがちであるため、学習効率が良いとも言えません。しかし、”これをやらなければ帰れない”という状態であれば、極限まで集中力を高めて取り組むことができます。この活動は、週に一回大体5~6時間程度でできる量の課題を設定する予定です。これを行うことで、学習に集中する力が養われ、塾にいない時の学習効率も高まります。
また、学習を行う際に最も苦しく、挫折しやすいのは「全然分からない」の時期です。ノルマ制での学習支援によってそこを過ぎるところまでの学習を行えば、挫折する可能性を最小限にすることができます。