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9. 目標に対する考え

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  • 9. 目標に対する考え

学習マネジメント塾では学習の計画、進捗確認、問題解決などを主な活動としますが、計画を立てるためには「目標」を決めなくてはなりません。そこでここでは当塾の「目標」というものに対する考え方を示しておきます。

まず、これは当塾の方針と言うよりも一般論になりますが、目標”は必ず満たしておかなければならない条件が二つあります。それは以下のものです。

  • 達成までのタイムリミットの設定
  • 定量的である

これらの条件を満たしていなければ目標とは呼べません。

 

目標に必要なもの1:タイムリミット

どんなに壮大な目標であってもそれを達成するまでの時間が決まっていなければ目標そのものが無意味なものになってしまします。「いつか○○を達成する」などという目標を掲げても、「いつか」などと言っている時点で達成できる日は永久に来ません。そのため、目標は「いつまでに達成するか」というタイムリミットを決めておくことが絶対に必要です。

 

目標に必要なもの2:定量的である

「定量的」とは「数値化するなどして、その量が明確に分かること」という意味です。例えば、「長い距離」ではどれだけか分かりませんが「100kmの距離」であれば世界中誰でも共通の認識を持つことができます。目標を決める時も、達成できたか達成できなかったのかを明確に見分けることができる必要があります。勉強においては「数学の問題を多く解く」などというようにどこまでやれば達成したと言えるか分からない目標ではなく「問題集を3ページ解く」などの数値で示し、達成したかしていないかを明確に見分けることができるような目標にする必要があります。

 

二つの目標

ここからが学習マネジメント塾の方針です。当塾では毎日の学習に対するマネジメントを実施するために一日の学習目標を生徒に決めてもらいますが、その際に以下の二つの目標を設定します。

  • 最低目標
  • 挑戦目標

勉強の計画を立てる際にやりがちな失敗として「無謀な計画を立ててしまう」ということがあります。例えば、いきなり「毎日問題集を20ページ解く」などのように実現が難しい学習計画を立てても、ほぼ間違いなく破綻します。やる気があるのは良いことですが、毎日の学習計画は現実的に考えて実現可能なものである必要があります。そのため、目標をあまりに高く設定し過ぎることは、「毎日の勉強」を継続する上であまり好ましいことではありません。ただ、一方で「高い目標を設定して、それを目指すことで自分自身を鍛えたい」という気持ちも大事にしたところです。そこで、最低目標と挑戦目標の二つを設定します。

 

最低目標

まず、「最低目標」についてですが、これは継続を維持するための目標です。そのため最低目標は「計算問題を1問解く」「英単語を1個覚える」というようなそれこそ達成するのに1分もかからない程度のものにします。仮に100点を満点とした場合、多くの人が70~80点辺りを目標として計画を立てるでしょう。しかし、最初の目標は「1点」です。最初は「0点にならないこと」を目標にして良いのです。大抵の人が「1点なんて意味が無いじゃないか」と思うかもしれませんが、大いに意味はあります。0と1の間には天と地ほどの差があるのです(これについてはコラム記事を参照願います)。

 

何故、0と1の間にそれほどの差があるのかと言うと、勉強は「一度にどれほど頑張るか」よりも「継続」の方がより重要だからです。そして、継続は「0」になった瞬間に途切れてしまいます。その継続を維持し続けるためには、「0」にならないように「1」は絶対に確保するための仕組みが必要になります。

「全く勉強をしていない」状態(0の状態)から例えば「毎日必ず決められた時間に計算問題を1問解いている」状態(1の状態)にすることができればこれは素晴らしく大きな進歩です。「毎日必ず1問の計算問題を解く」を達成し、それを仕組化できれば、「1日1問」を「1日問題集5ページ」「1日問題集20ページ」というように少しずつ大きな目標達成に近づいていくことができます。

 

そこで、当塾では最低目標を達成できた日は勉強の予定表に「○」をつけていくなどの活動をします。これは、継続を維持するためには小さな成功体験を積み重ねることが重要だからです。

例えば、小学生の頃、夏休みに朝のラジオ体操に参加してハンコを貰った人は多いでしょう。あのハンコは多く貰ったからと言ってそれで何かを得られるという訳ではありませんが、そのハンコをもらうために頑張ってラジオ体操に行った経験は無いでしょうか?もし、夏休み中に8/30まで一日も欠かさずラジオ体操に行っていた場合、最終日の8/31はどんなに眠くても体調が悪くてもラジオ体操に行こうとするでしょう。それと同じように、数分でできる程度のノルマの計画であっても、それを達成したという成功体験を毎日積み重ねることでその計画を「絶対に達成すること」に昇華することができるのです。

下の図を見て頂ければ、「必ず毎日達成してきた目標」と「達成できたりできなかったりの目標」では翌日にも達成しようという気持ちに大きな違いが出るということがご理解頂けると思います。

 

挑戦目標

「挑戦目標」の方は多くの人が考えるような目標です。つまり、自分が達成したいと考える高い目標をこちらで設定しますが、挑戦目標をあまりに高く設定することは好ましくありません。何故なら目標は高すぎると逆にやる気を削いでしまうからです。例えば「100mを5秒台で走る」という目標を設定されたとしても、それを目指して頑張ろうと考える人は居ないでしょう。つまり挑戦目標は頑張れば達成できるちょうど良い高さに設定する必要があります。

学習マネジメント塾では、毎週の実績にに基づき、挑戦目標の高さを調節していきます。例えば、月曜~金曜の5日間勉強をする計画を立て、各曜日の目標を80程度と設定し、結果が以下の様になったとします。

 

教育の世界では目標を達成できなかった場合、「本人の頑張りが足りなかったから」と考えるかもしれませんが、学習マネジメント塾では「挑戦目標が高すぎたから」と考えます。そこで、次の週の挑戦目標は現在の実績でも週に何回か達成できる高さ(ここでは60)に下げます。

そして何週間か経過し、下記のように60の目標を5日全部あるいは5日中4日間達成できるようになった場合は今度は挑戦目標が低すぎるという状況になったと判断し、挑戦目標を70まで上げます。

 

この様に、挑戦目標は全く達成出来なかった場合は下げ、十分達成できた場合は上げていくという微調整を繰り返し、挑戦目標をその生徒にとって頑張れば週に1回か2回程度達成できるようなベストな高さを探っていきます。

学習マネジメント塾では、上記のように最低目標と挑戦目標を設定することによって、学習の継続と高い目標への挑戦の両方を実現します。

 

お問い合わせはお気軽に(電話はCtobデザイン受付) TEL 050-3592-5264 9:00~17:00 (Ctobデザイン合同会社受付)土日祝日を除く

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