世界では依然として新型コロナウイルスが猛威を振るっており、日本でも東京オリンピックの延期が決定し、総理大臣や都知事が外出自粛を促すなど、2,3か月前には考えもしなかったような大きな変化が起きています。そして、ビジネスの世界においても多くの産業が大打撃を被っており、全世界で株価が大暴落している状態ですが、これを悲観してばかりはいられません。
私はこのような変化にもチャンスは必ずあると考えています。
変化によって新たな需要も生まれる
社会が変化しているということは、社会の需要も変化しているということです。つまり、それまで無かった需要が新たに出てきているということでもあります。今回のような新種の伝染病の蔓延というマイナス要因による変化でもそれは同様です。
例えば、飲食店業界では今回の新型コロナウイルスの影響でほとんどの店の売り上げが激減しているようですが、テイクアウトやデリバリーが主流の店では逆に売り上げが伸びているそうです。このように、どんな形での状況の変化でも新たな需要は確実に生まれているのです。その新たな需要に合わせる形で柔軟にビジネスモデルを変化させることさえ出来れば、チャンスを掴むことができます。
もちろんビジネスモデルを変化させることは容易ではありませんが、それができれば同業他社を出し抜くこともできます。そして、そのような柔軟な変化は多くの従業員を抱える大企業よりも小規模事業者の方がやり易いのです。
学習塾における需要の変化
では、学習塾業界において、今回の新型コロナウイルスの騒動で需要はどのように変化しているのでしょうか?学習塾では、通常多くの生徒を教室に集めて指導しますが、感染拡大を防ぐために学校すら休校になっている現在の状況でそれを行うことは容易ではありません。
しかし、子供に教育を受けさせたいという親御さんの願いは変わらないはずです。それどころか、学校が休校になっている現在の状況であれば、その願いはより強くなっているでしょう。
そのため、現在は感染のリスクが無い遠隔指導の需要が圧倒的に高まっています。事実、現在学習塾に限らず様々な教育機関が遠隔授業などの指導を取り入れています。この新たな需要を掴むことでビジネスチャンスは大きく広がるはずです。
当塾でも現在遠隔指導を前提とした指導の準備を進めています。現代ではスマホやパソコンなどの通信技術が発達していますし、タブレット端末やスタイラスペン(タブレット用のペン)を使用すれば、手書きの内容をリアルタイムで共有することも可能です。一昔前と比較すると、遠隔指導のハードルは非常に低くなっていると言って良いでしょう。
また、遠隔指導ということは日本中から生徒を集めることが可能ということでもあります。つまり、それまで学習塾に通える範囲内に住む範囲内の生徒しか集められなかったのが、北海道や沖縄に住む生徒も集められるということです。
私も現在のように遠隔指導の需要が高まっている状況にならなければ、遠隔指導での指導環境作りにここまで力を入れることは無かったでしょう。確かに環境作りには相当な労力が必要ですが、それさえできてしまえば相当なチャンスがあると考えています。
学習塾以外の業界の人たちも、現在のこの変化を悲観するのではなく、状況の変化によって生まれる新たなチャンスを積極的に掴もうと考えて頂きたいです。それができれば、この騒動が収まった時に更なる飛躍を遂げることができるのではないでしょうか。