“報告”とは、報告を受けた側がその情報を活用して何らかのアクションを起こすために必要なものです。しかし、仮にそのようなアクションを起こさなかったとしても、「報告をしている」という事実だけでかなり大きな意義があります。何故なら、定期的な報告を行っているという事実があるだけでも仕事や勉強の効率が大きく改善するからです。
報告を行うことで効率が改善する
子供の時、8月の終わり頃になってあわてて夏休みの宿題をした経験は誰しも一度はあるでしょう。ですが、その時ギリギリとは言え必死に宿題をやることはできている訳です。何故、8月末には皆必死に宿題をやるのでしょうか?それは、夏休みが終わり、学校が始まった時に、その宿題を提出しなくてはならないからです。もし夏休みの宿題を学校に提出する必要が無かった場合、言い換えるなら、夏休み中の学習の成果を報告する義務が無かった場合、誰も宿題をやりはしないでしょう。つまり、”報告”があるからこそ、必死になるのです。
この時、提出された宿題を先生がきちんと見ているかどうかは分かりませんが、仮にきちんと見ていなかったとしても、宿題の提出という”報告”があること自体が重要なのです。
頻繁な報告は逆にストレスを軽減する
夏休みであれば、宿題の提出という報告は夏休み明けの1回だけですが、もし夏休みの宿題を1/40ずつに分けて、その日の分を毎日提出(つまり報告)しなくてはならないというルールだったとしたらどうなるでしょうか?そのようになればほとんどの生徒が毎日きちんとその日の分の宿題をやるはずです。「毎日宿題をやったかどうか報告するなんて面倒くさくてストレスが大きすぎる」と考える人も居るかもしれませんが、本当にそうでしょうか?私はより頻繁な報告を行う方が逆にストレスを軽減できると考えています。
1か月に1度報告しなくてはならない場合、怠け癖のある人であれば、報告前の数日で1か月分の成果を出して報告する準備をしようとするでしょう。その時のストレスは非常に大きいものです。それに対し、1週間に1度の報告であれば、それよりもストレスは少ないでしょう。更に3日に1度の報告であれば更にストレスは少なくなり、毎日の報告であれば、”ちょっと面倒臭い”という程度のストレスを毎日感じる程度で済むはずです。そして、その面倒臭さも慣れてしまえばお風呂に入ることや歯を磨くことと同じような日常の一部となるでしょう。
何より受験勉強を行う高校生が毎日の報告によってコツコツ勉強する習慣を日常の一部にすることができれば、最終的な受験のストレスも最小化されるはずです。
学習マネジメント塾での学習報告
学習マネジメント塾では、上記の考え方に基づき、出来る限り頻繁に学習の進捗報告を行ってもらうという方針です。その方が学習効率が向上し、学習のストレスも最小化できると考えているからです。学習報告を毎日行うことは、昔であれば毎日課題を提出しに行くなどの行為が必要なため困難でしたが、スマートフォンなどの通信機器が発達した現代であれば、問題を解いたノートの写真を送付するなどすることで、比較的容易に行うことができます。
また、毎日報告を行うと言っても、必ずしも毎日勉強をしなくてはならないという訳ではありません。やらない日があっても良いですが、その場合「今日はお休みします」と報告をするルールにします。重要なことは”やる”か”やらない”かを決断して明確に宣言することです。同じ勉強をやらない状態であっても、何となくサボってしまうのと、”今日はやらない”とはっきり決めてやらないのとでは大違いなのです。何故なら、”やらない決断”をすることができる人は”やる決断”もできるようになるのです。
このような考え方に基づき、当塾では頻繁な報告という”仕組み”によって成果を最大化します(これについて詳しくは、指導内容または教育と仕組み化のページを参照願います)。怠け癖のある人も頻繁な報告を行うという仕組みを導入することによって、学習を継続することができるはずです。