勉強とは、教科書や参考書に書かれているものを覚える行為、つまりインプットだと考えている人が多いようですが、実際には勉強においてはアウトプットがインプットと同じ程度重要になります。効率の良い学習を行っている人は、ほぼ全員アウトプットを意識した学習を行っていると言っても過言では無いでしょう。

 

アウトプットすることでインプットの集中力が飛躍的に向上する

アウトプットを行うことを習慣化すると、インプットの質も大きく向上します。想像してみて頂きたいのですが、もし何かの講義を聞く機会があったとして、「ただ聞くだけ」と「講義で聞いた内容を後で報告しなくてはならない」という状況では集中力に格段の差が出るということはご理解頂けるのではないでしょうか?

人は、後で報告や発表などの形でアウトプットしなくてはならないという状況になると、しっかり理解しようと努めるものですし、自分が説明をする際の重要なポイントを掴もうとして聞くようになります。そして、重要なポイントを掴むことができれば、講義全体の話の骨格が理解できるようになり、全体の理解度が格段に上がるのです。

 

アウトプットすることでインプットした情報が定着する

数学などの教科では、まず公式や定理を覚え、それらを使った解き方を学びます。ここまでがインプットですが、インプットだけで数学の問題が解けるようにはなりません。その後は、ひたすら問題を解きまくる必要があります。数学という教科は手持ちの情報に基づいて答えを頭の中からひねり出さなくてはならないため、「問題を解く」という行為がアウトプットに直結している部分があります。そのため、数学では問題を解くというアウトプットをより多く行うことで、インプットした情報への理解度が深まり、それらが定着するのです。

英語においても、リスニング能力は多く聞くことよりも聞いた英語を話すシャドーイング(追い読み)というトレーニングを行うことで向上するということが知られています。また、英文法なども、実際にその文法を使った文章を自分で考えて書くことによって、その知識はより強く定着します。

このように、学習効率を上げるためにはアウトプットが必須なのです。

 

アウトプットすることで自身の理解度を確認できる

以前、京都大学出身のお笑い芸人であるロザンの宇治原さんが紹介していた勉強法に「エア授業」というものがありました。これは、自分が参考書を読んで覚えた内容について、自分が先生になったつもりで授業をしてみるという勉強方法です。これはまさにアウトプットによる勉強法だと言って良いでしょう。そして、このエア授業を行う際にうまく説明できなかったり、すぐに言葉が出てこなかったりするところがあれば、その部分こそが自分の理解が甘い部分なので、そこを重点的に勉強することで学習効率が工場します。つまり、エア授業を行うことで自分自身の理解度を確認することが出来るのです。

このエア授業は、社会のようにアウトプットが難しい科目において知識を定着させるのに、非常に効果的だと言えるでしょう。

 

学習マネジメント塾におけるアウトプットの仕組み化

学習マネジメント塾では、上述したように、数学の問題を多く解くための長時間指導や、英語学習の際にシャドーイングを行うことなどについても指導しますが、何よりもアウトプットを行うことを”仕組み化”することで学習効率を向上させます。

例えば、単に「真面目に授業を聞け」と言うのではなく、「授業が終わったら、クラスの中の一人をランダムに選んで、その人に授業がどんな内容だったかを改めて5分で説明してもらう」というルールを設けます。こうすることで、単に「真面目に聞け!」とか「やる気を持て!」などと言うよりも遥かに生徒の集中力を維持することができるのです。また、エア授業なども普段の学習計画の中に取り入れますが、誰もいない場所でエア授業をするというのは勿体無いので、生徒同士で小グループを作って、そのグループの中で授業をさせるということも試みます。

ただし、このような生徒自身に発表させるという試みはあくまで生徒自身の決断を尊重します。つまり、生徒が「やりたくない」と言っているのに、無理にやらせることはしません。何故なら、無理やりやらせてしまうと、生徒はアウトプットを行う際に「先生を納得させるためにやる」という意識になってしまうからです。コンセプトの自分は何を目指しているのか?のページでも書いた通り、自分が最終的に何を目指しているのかということを見失ってしまうと、全く成果が出なくなるのです。

効率の良い学習法やアウトプットの試みも大事ですが、生徒自身が主体性を持ち、決断した上で行わなければ何の意味もありません。当塾ではどこまで行っても、それを最も重視するのです。